プロのスタッフにPROSTAFFを加工してもらった

 

どういうタイトルやねんと言われそうですが、タイトル通りです。

 

とはいえ、皆さん意味わからなくて困惑しているかと思いますので、簡単に経緯を説明しましょうか。

 

 

①事の発端はフェデラーの引退

 

https://twitter.com/rogerfederer/status/1570401710685945856?t=L3qyUv3bQSIsTAflhvelQg&s=19

 

2022年9月15日、全世界に衝撃が走ります。

史上最高のプレーヤー、ロジャー・フェデラーが引退することを発表しました。

僕はこのニュースを見た瞬間、あまりのショックに頭が真っ白になりました。

心ここにあらず状態の僕を見た妻が「仕事休め」と言うくらいにはまともではなかったことを思い出します。

 

そして、ゆっくり時間をかけて正気を取り戻しつつあったある日、僕は一つ決心したのです。

 

「PROSTAFF RF97のv13買おうっ!

 

 

 

②PROSTAFF RF97 v13とは

 

テニスを知らない人からしたら呪文でしかないでしょうが、これ、ラケットのことです。

PROSTAFFは老舗メーカーWilsonのテニスラケットの名前です。

そしてRF97は“R”oger “F”edererが開発したフェイスサイズ97インチということで、v13とは13代目という意味でございます。

これはフェデラーが現役最後に手にしたラケットです。

 


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↓ウィルソン公式サイトで詳しく見たい人はどうぞ

PRO STAFF RF 97 V13.0 by Wilson Japan Racquet online - ウイルソン公式オンラインストア

 

フェデラーファン語るには、このアイテムは手に入れておこうと決心したわけです。

 

あ、ちなみに、僕はv12、v11と前作、前々作のPROSTAFF RF97を購入し使っていたので、普段使ってないラケットを買うミーハー野郎とかそういうのじゃないです。

なんなら高校のころからnCODE six.one TOUR 90やsix.one BLX TOUR90と、フェデラー使用モデルしか使ってないアホです。

というか、これから入ってしまって、むしろ黄金スペックやラウンド形状のラケットが使えなくなったという、ね。

 

 

③県内を探し回り発見! でも……

 

さあ買おう! と決心したのはいいのですが、いざ近所のショップをあちこち行ってみても──

 

ない!

全然ない!!

どこにもない!!!

 

行動に移すのが遅かったか!?

正気に戻るまでに時間がかかったからか!?

いや、それにしても早くねえか!?

大体、買ったやつフェデラーモデル使ったことねえだろ!

ほら転売されてる! しかも高ぇ!

いや、そんなことはいい!

 

 

 

やべえ! どこにもねえ!

 

 

 

市内は全滅。

でも転売ヤーからは絶対に買いたくない。

取り寄せも望み薄。

あーやってしまった。

一足遅かった。

マジでやらかした。

あーあ。

と、落胆していました。

 

そんなある日、とある用件で少し遠くまで家族でドライブに行ったときのこと。

ふと、大型スポーツショップを通りかかりました。

嫁「ねえ、あそこラケット売ってるか見てきたら?」

僕「え? いや、いいよ。どうせないし、そんなことで寄り道するのも悪いし」

嫁「なかったらなかったで、大した時間かかんないんだから、行くだけ行ってきな」

イケメン嫁。

じゃあ、ちょっと見てくるね、と車内でワンオペ子守りをお願いし、テニスコーナーに小走りで向かうと──

 

 

 

 

あった!

あった!!

あったぁぁぁ!!!

 

 

 

 

と、奇跡的に売れ残っていたPROSTAFF RF97 v13を発見できました。

ものすごいスピードで購入し車に戻ると、

嫁「よかったじゃん」

決してラケットは安い買い物ではないのですが、少しも嫌な顔をせず、むしろよくやったと言ってくれる嫁と結婚できた僕は幸せ者です。

なんなら「は? 買わないの? そんなんでファン語れるの?」とむしろ煽るタイプの嫁ですからね。

 

 

ただ。

 

 

売れ残っていた理由でもあるのでしょうが、このPROSTAFFには一つ問題がありました。

それは、僕が普段使ってるグリップサイズより一回り大きかったことです。

大したことないように聞こえるかもしれませんが、意外と由々しき問題でもあります。

これをプレー用としてストリングスを張って試合をしたとします。

そして、試合中にストリングスが切れました。

どうなるでしょう?

そう、控えラケットを出すわけですが、そのラケットのグリップが違う、となるわけです。

手に触れるところが違うと当然感覚は変わります。

そして、その感覚の違いはかなり大きく、まともなボールを打つのは困難です。

 

けれど買いました。

「一期一会だ。せっかく見つけられたし。最後にロジャーが使ったラケットってことで、コレクションとして我が家に迎えよう」

と。

まあ、ウィルソンではカスタムラケットという、自分が好きなようにラケットのカラーをカスタムして作る、なんていうサービスが始まっており、当時はそのなかにRF97もあったので(今はもうありませんが)、これにこだわる必要は今思えばなかったかもしれません。

が、あのとき嫁が送り出してくれたことや、スポーツショップで一際輝いていたラケットの感動もあり、購入に至ったのが大きな要因ですね。

 

そして、一度もストリングスを通すことなく、グリップに巻かれたビニールを剥がすこともなく、新品のまま、ずっと綺麗に保管してました。

たまーに、家族が見てないところでこっそり出して、美しいフレームを眺め、ベルベットコーティングを触りながらうっとりしてましたが。

 

しかしそんなある日。

転機が訪れます。

 

 

 

④カスタムラケットでRF97復活!

 

カスタムラケットとは名ばかりで、実質先着でRF97を売ります、とウィルソンさんが発表。

全国のフェデラーファンはこのとき震えたでしょう。

しかも、


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僕が欲しいベルベット塗装のG2(グリップサイズのこと)は一番多いにしても、限定20本。

いや、無理じゃん。

こんなの絶対即完売じゃん。

つか、俺持ってるし、RF97の新品。

グリップサイズ違うけど。

いや、違うから、むしろ買うか?

買って、それを保存用にして、今寝かしてるやつをプレー用にスライドするか?

グリップはこの際あとで考えよう。

というわけで、

 

僕「多分、この争奪戦勝ち目はないかもしれないけど、参戦するだけしてもいいですか?」

嫁「いいよ」

 

二つ返事!!

使ってないラケットがあるにもかかわらず了承する嫁マジイケメン!!

というわけで、いざ争奪戦に参戦してみたところ──

 

 


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勝ちました

 

すごくね? けっこうマジで。

 

 

 

 

 

 

グリップを細く加工しよう

 

というわけで、晴れてプレー用に昇格したRF97のグリップを細く加工しようということで、色々業者さんを探してみました。

 

そして、というか、やはり、というか、結局というか。

ここに行き着いたわけですね。

 

 

ラケットマイスター:テニスラケットのグリップをカスタマイズ

 

 

ラケットマイスター様。

テニスラケットのチューニングショップ。

ウエイトバランス調整やグリップの加工などなど、あらゆる要望に答える職人さんのお店です。

 

しかもその職人さんの村井様はWilson→HEADを経て、独立した方でありラケットの知識と腕は随一。

こう書いていくと、信頼性も腕もここしかあり得ないですね。

 

ここに、僕のRF97を送り、グリップサイズ変更とバランス再調整加工を委託しました。

 

 

で、届いたのがこちら。

 

 


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他のG2のラケットと握って比較しても全くわからない、正真正銘G2 PROSTAFF RF97 v13になって戻ってきました。

いやーマジでいい腕してますね。

ちなみに、加工内容はFacebookにアップしてあったので、詳しくはこちらに→村井孝広 - RMTは現在WILSON帝国なのか(笑)(笑)PROSTAFF 97RFをG3からG2にサイズダウンして...

 

 

 

さてここで問題です。

このRF97、普通のRF97とは大きく違うところがあります。

グリップが細くなった、バランスが調整された、の他に。

それはどこでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は……エンドキャップです!

 

v13のRF97のエンドキャップは元々真っ黒なのですが、ラケットマイスター様の手違いというか勘違いというかで赤色しかなかったとのことで、電話がありました。

「すいません、こちらの手違いで黒のエンドキャップがなくて。赤色ならあるのですが」

と申し訳なさそうにお電話口で話されていました。

 

が、僕はむしろ、

それって、世界に一つのラケットになるんじゃない!?

と思い、

「あ、いいですよ。赤色でお願いします」

と、二つ返事で了承。

 

そう、まさにこれは世界で一つだけのPROSTAFF RF97なのです。

 

今も、ラケットを眺めながら、吐息を漏らしてます。

 

 

 

うーん、かっこいい。

これで早くボールを打ちたい。

 

けれど、それは嫁のお腹のなかにいる二人目の赤ちゃんが生まれてからになりますので、それまで少しだけ寝てもらいます。

 

宝物が増えていく毎日に、幸せを感じています。

 

 

紙の本で読書を続ける理由

「ほしくんは紙の本派なんだね。俺は断然電子書籍派。紙には戻れない」

昼休みに本を読んでいた僕に言った上司の何の気なしの一言だった。

(昨晩めちゃくちゃいいところで読むのをやめたため、どうしても読み進めたくて職場に持ってきた。普段はこんなことしない)

別にマウントを取ってきたわけでもないし、僕が電子書籍アンチというわけでもない。

けれど、この派閥は時に争い、その争いというのはなんだかずーっと続いているような気がする。

結局好みの問題だから、どっちがどっちという結論は出ないのに。

 

僕は電子書籍も利用している。

けれど、“も”というだけあって、僕が本買うとき、それは紙の本を買うことを意味する。

僕のライブラリに入っている小説は、一つだけ。

それは本当にふと突然読みたくなる、短編小説だ。

書籍でも発売されているが、短編集のなかの一つなので、持ち歩こうとすると文庫本一冊丸々持ち歩かなくてはならないし、読みたいのはそのなかのたった一つ。

だから電子書籍で買った。欲しい短編だけを買えるのは電子書籍の隠れたメリットの一つだ。

あとは紙の本を買っている。

 

上記のように、電子書籍のメリットを理解し利用している上で、なぜ僕はそれでも紙の本を買ってしまうのだろう。

ふと、考えてみた。

 

 

①レイアウト

特にミステリーを読むときにこれが大事。

例えば【十角館の殺人】。

 

 

 

確か、新装改訂版は「あの一行」が、ページをめくったところにある。

 

また、京極夏彦の小説は全て文章が一ページにまとまっている。わかりやすくいえば、ページを文章がまたがない。

 

それこそ僕が昼休みに読んでいた小説【十戒】も、とある一文がページをめくったところにあったから、より面白味が増した。

 

 

 

 

しかし、電子書籍は好きな文字の大きさに変更できるせいで、こういうページレイアウトが変更されてしまう。

作者がこだわったレイアウトを自ら壊し、面白さが半減する場合があるとも言える。

 

 

②本屋で本を見つけ、買う、という行為がもう楽しい

 

これはもしかしたら少しズレているかもしれないが、本屋で本を物色し、レジまで持っていく行為そのものが楽しいと僕は感じているのだ。

本屋で平積みにされている本が、人気作や新作ではなく見たことのない本だったり。

本屋店員が客に推すために一所懸命作ったポップが面白かったり。

古本屋だったら、ちょうど読みたいと思っていた本が破格の値段で売られているのを見つけたり。

とまあ、本と出会うことがすでに楽しみになっている自分にとって、電子書籍はその行為がまるっきり違ってしまうのは楽しさが減ってしまう要因なのだと思う。

 

 

つまり

 

作者が紡いだ文字を読み、自分に蓄えるという行為そのものに、紙か電子かの差はない。

よく紙派が電子派にいう

  • 紙のよさがある(紙やインクの匂い)
  • 目に良くない
  • 場所を取る
  • バッテリーが切れたら読めない

といったデメリットは、僕にとってはそんなに感じない。

全然違うところに僕は紙の本の良さを見出だしている。

 

思えば音楽を聴くときも、サブスクがどう考えても便利なのにCDを買っていたりする。

けれど、これもCDのブックレットを読んだり、ディスクまで凝られたデザインを楽しんだり、アーティストがこだわったであろう曲順をその順に聴いて、アーティストの伝えたいメッセージをなんとか読み取ろうと楽しんでいたり。

音質のことはあまり考えていない。

要するに、僕にとって、新しい便利なテクノロジーかどうか、古き良きアナログの良さ、は眼中にないのだった。

その作品に対して、より向き合えるのはどちらか、に尽きるのだ。

 

 

最後に

 

かつて活版印刷だった本は、今よりも高価で価値のあるものだったと聞く。

けれど、技術が進歩して簡単に本を作ることが可能になり、あらゆる人が簡単に手に入る世の中になった。

音楽だって、カセットテープやレコードなんてのは一部を除いて絶滅したに等しい。

そんな風に、技術革新にともなって世の中は変わっていく。

もしかしたら紙の本もなくなり、CDもなくなり、電子書籍とサブスクだけになり、もっと未来にはそれさえもなくなって別の媒体になっているかもしれない。

それは別にそれでいい。

でも、僕は思う。

紙と電子、両方あって、両方を好きなように使える今の時代は、むしろいいじゃない、と。

だから僕は、ライフスタイルと考え方に合わせて、どちらも好きなように利用していく。

くだらない派閥争いしてる人たちより、そのほうが絶対楽しくて幸せだ。

ラケットバッグ買いました

 

久しぶりにブログ書いたと思ったらそんなことかよ、なんて声が聞こえてきそうですね。

いやいや、けっこう買うまで色々あったんですよ、これが。

気持ちの整理という意味で。

そして、それを語るには2009年まで遡らないといけないのですよ、これが。

 

 

時は2009年。僕が中三。

フェデラーが全仏を優勝して生涯グランドスラム達成&ウィンブルドン6回目の優勝といった記録を打ち立てた年。

この頃の僕といえば、ソフトテニス部を引退し、受験勉強にも気の乗らない退屈な毎日を過ごしてました。

漠然とした不安、なんてものはなかったけど、部活が生活の全てだった毎日から一変して、進路だ受験だ卒業だなどと言われまくる毎日にアップアップしてました。

 

そんな中、志望校は硬式テニス部のみということで、テニススクールに通って先に慣れておこう、と親友の野村くんから提案があり、野村くんと二人でスクールに通うようになりました。

 

そんなある日。

 

「ウィルソンのラケットバッグいる?」

 

野村くんの一言に、理解が追い付かなかったのを覚えています。

は? いきなり?

ラケットバッグ?

どういう風の吹き回し?

しかもけっこう高いよね、ラケバって。

マジでいいの?

 

ことの顛末を聞くと

 

①野村くん、ウィルソンのラケットバッグを買う

②買ったはいいけど、ラケットはHEADだった

③というわけで、ラケットバッグもHEADのを買う

④ウィルソンのラケットバッグどうしよう

 

というわけで、僕に白羽の矢が立ったというわけなのですが、未だにこの経緯は理解できてません。

とにかく、ラケットバッグをタダでもらっちゃったわけです。

それがこれ。

 


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かっこいいですよね。

決して物持ちがいいタイプではない僕にしては、2009年~2022年という時間はかなり長く使ったほうなのではないかなあと思います。

そして、パッと見はとてもきれいです。

野村くんから(正確には野村くんのご両親から)いただいたものということもあって、かなり大事に使った自負があります。

 

しかし。

 


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やはり、どうしようもない劣化は出てきてしまうんですよね。

特にこの肩ベルト部分は、背負ってなくても勝手にポロポロと剥がれてくる始末で、リビングが黒い汚れだらけになってしまう。

服にもついてしまい、まだコートにも立ってないのにウエアが汚いということもしばしば。

さすがにもう厳しいか、と思いつつ。

踏ん切りがついたのは最近。

実は一年くらい渋ってました。

考えてみれば2009年のラケットバッグなんだから、きっと寿命はもっと前から来てたわけです。事実、もう何年も前から劣化が始まってたのはわかってましたし。

 

でも、そう簡単に買い換えられるものじゃなかった。

簡単に捨てられるものじゃなかった。

ずっと大事にしてきた宝物になってたんですよね。

親友(のご両親)からの貰い物を、そう簡単に捨てられることが、どうしてもできなかった。

だから、騙し騙し使ってたけど、いよいよ限界かなってところまで来て、踏ん切りがやっとついたので、買い換えました。

 

そして野村くん、野村くんのお父さん、お母さん。

本当にありがとうございました。

 

 


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散々色に悩んだけど、今思えば、同じ赤を引き継ぐことができてよかったかなと思います。

 

 

久しぶりに友人とデュエルしたので

タイトル通り、久々に対面にて友達とデュエルしたので、そのときに使ったデッキレシピと解説及び使用感を語っていこうと思います。

 

 

レシピ

 

 


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今までメタビ寄りの純シャドールでしたが、召喚シャドールでの構築です。

(今回サイドチェンジなしだったので、サイドの解説は省きます)

 

  1. 43枚という微妙な枚数について
  2. メインのシャドールモンスター
  3. その他モンスター
  4. シャドール魔法罠
  5. その他魔法罠
  6. エクストラ

 

の順で解説していきます。

 

 

 

43枚という微妙な枚数について

 

シャドール触ったことのある人ならよくわかると思うんですが、テーマの性質上どうしても事故ります。

まだ妨害札が手札に来てターンを稼げたり、次のターンに来ればなんとかなる、みたいな手札ならまだいいんです。

しかし、融合ばかり来てモンスターが来ないorモンスターばかりきてセットエンドしかできない、みたいなことは正直起こります。

考え方にもよるのでしょうけど、僕個人の理想の手札は融合素材モンスターと融合カード(欲を言えば妨害札も)がバランスよく来た手札です。

なので、いちいち40枚にまとめあげる必要はないと思っています。

 

召喚シャドールに芝刈りを採用した60枚の型もありますが、それも本質的には同じ考え方なのではないでしょうか。

デッキをダイエットさせても事故るなら、やれることがたくさんあるデッキにして、相手の妨害をしつつターン稼いで手札を整えるほうがいいでしょうし。

結局融合モンスターを立たせないと話にならないので。

 

 

メインのシャドールモンスター

 

リザード×2

ヘッジホッグ×2

ドラゴン×1

ビースト×1

ウェンディ×2

エリアル×1

 

計9枚

になっております。

おそらくよく見る召喚シャドールのレシピとあまり違いがないと思います。

特に言うことはないのでこれで終わり。

 

 

その他モンスター

 

シャドール以外でメインから採用されたモンスターは

  1. アレイスター
  2. エルドリッチ
  3. パンクラ
  4. 幽鬼うさぎ

です。

 

 

【アレイスター】

言わずもがな、召喚獣パーツのエンジンとなるカード。

どの盤面においてもまず仕事してくれます。

誘発踏まなければこいつが来てくれるだけでメルカバーが立ちます。

他にもサーチできる召喚魔術でシャドールの手札融合も可能なので、貴重な融合サーチ役でもあります。

あと、意外と手札のこいつを切って融合モンスターの打点を上げる効果もそこそこ使えます。なにせミドラ棒立ちでも戦闘で返り討ちにできますからね。

あと、アレイスターに相手がうららを使ってくれると、こちらの影依融合が通せますので、ブラフとして使うこともあります。

いずれにせよ、アレイスターは有能なモンスターです。心強い味方になってくれるモンスターです。

 

 

【エルドリッチ】

メインデッキの光属性枠です。

流行りだとγやロンギヌスだったりするのですが、僕はエルドリッチを採用しました。

γはフィールドが更地じゃないと使えないのと、ドライバー素引きが痛いこと、準制限になって初手手札にあまり来なくなったこと、等々、使い勝手があまり良くないという理由から。

ロンギヌスはルークや召喚魔術の邪魔になる可能性がある、といったところですね。

融合テーマを使っている以上、魔法罠は手札にけっこう来るので、エルドリッチはあまり腐りませんし、貴重な打点要因でもあります。

また、後述しますが、行動制限を目的とした永続系の魔法罠もそれなりに入っているので、相手の邪魔をして、自分はエルドリッチで能動的に解除する、という役割も担っています。

しかし、もちろんデメリットとして、自ターンのみ動くカードなので相手ターンでの妨害札にはならないことと、どうしても魔法罠がないと話にならないことが挙げられます。

 

 

【パンクラ】

強い。

まあ、1枚採用はどうなのかってところではあるんですが、やっぱり来てくれると強いってのと、地属性枠です。

普通は増Gだと思います。

けれど、相手の動きを止めていくテーマであり、目指すところが相手を拘束していくことなのであれば、そもそも増Gいらないんじゃないかっていう考えです。

 

【幽鬼うさぎ】

同じく光枠であり、誘発。

緊テレで呼ぶことも可能な有能な子。

効果は無効にできないものの、相手の場にモンスターが残らないのは逆メリットだったりします。

使い時によってはヴェーラーよりも仕事してるんじゃないかと思うこともしばしば。

今回一枚の採用でしたが、増やしてもいいかもなって思ったカードでした。

 

 

【うらら不採用理由】

先述の増Gに然り、採用してないカードがあります。

 

そう、うららです。

 

もちろん強いですし、欲しい場面はいくらでもありますし、正直抜くのは怖かったです。

しかし、相手がデッキを触る効果を無効にする“だけ”でしかこのデッキでは仕事がないわけで(いやまあ、それが強いんですけど……)、ハリファイバーで特殊召喚することはないですし、融合素材になるわけでもないですし、相手の増Gを止めるほど特殊召喚を重ねていくわけでもないんです。

となると、この子は手札事故の原因にもなるわけで。

なので、敢えて抜いてみました。

 

 

 

シャドール魔法罠

 

影依融合×3

神の写し身との接触×3

影依の偽典×1

影依の原核×1

影光の聖選士×1

 

これもよく見る枚数なのではないでしょうか。

コズミックサイクロンを見るのであれば偽典は増やしてもいいかもですね。

原核不採用の人もチラチラ見るんですけど、個人的にはネフィリムリザード経由で原核落として墓地の魔法罠回収は魅力ですね。

あとアプカローネで捨てるカード筆頭でもあります。

不採用の人は素引きが嫌なんでしょうけど、罠モンスターにもなるので、実は腐ることはあまりないと個人的には思っています。

 

 

その他魔法罠

 

特筆すべきカードは魔鍾洞とセンサー万別でしょうか。

 

魔鍾洞はデュエルをスローペースにしてくれるのと、後攻でこいつを貼ることができれば一気に形勢逆転できることですね。

デッキが展開系デッキじゃないので、このカードは意外と不便なく使えます。

 

それからセンサー万別。

個人的主観かもしれませんが、今のデッキって種族が統一されてるものばかりじゃないですか?

これ貼られても余裕で動けるデッキってけっこう少ないと思っています。

シャドールはメインが魔法使いではありますが、融合モンスターはそれなりにバラけており、またウェンディやエリアルは魔法使いですらないということから、これも意外と不便なく使えました。

 

そしてなにより、魔鍾洞にしろ万別にしろ、どちらも邪魔になったら墓地のエルドリッチで墓地に送ってしまえばいいんです。

エルドリッチ採用の最大の理由がここです。

しかもエルドリッチはアンデット族という召喚シャドールパーツには一切被らない種族なので万別の制限もほぼ確実にクリアできますしね。

 

魔法罠においても、採用を見送ったカードがあります。

 

強貪、強金、金謙といった壺たちです。

 

強貪はまだしも、強金と金謙はこのデッキにおいてはデメリットのほうがでかいことがしばしばあります。

もちろんデッキに触れるのは本当に強いんですけど、デメリットが怖すぎるので今回は見送りました。

とはいえ、やっぱり魅力的ではあるので、兼ね合いを見て強貪くらいはもしかしたら入るかもですね。

60枚シャドールは強貪を無理なく採用できるのが大きな強みだなあと思います。

 

 

 

エクストラ

 

ミドラ×2

ネフィリム×3

アプカローネ×2

シェキナーガ×1

は普通だと思います。

また、メルカバーやアウゴエイデスも普通ですね。

リンクもアナコンダやアルテミスは良くある話。

ネフィリムを墓地に送る要因のグラコンも大体入ってるでしょう。

 

珍しいのはスターヴ・ヴェノムとかでしょうか。

まあ、説明しなくてもアナコンダや超融合を採用してる時点でわかるとは思います。

相手モンスターを闇にして、そのモンスターとアナコンダてスターヴ・ヴェノムはけっこう使えるコンボです。

要は超融合要因ですね。

 

良くある構築で召喚獣ライディーンの採用を見ますが、僕は採用しませんでした。

もちろんウェンディが墓地にあることは多く、出す機会はそれなりにあるのはわかるんですが、墓地のウェンディは影依の偽典用で使いたいときもあり、正直一長一短な気がします。

相手の墓地の風属性モンスターというのも考えられますが、相手の墓地のカードは必ずしもあるとは言い切れませんし。

 

なので、大体いつでも使えるクロシープ採用になっています。

グラコンと同じ役割でもあり、リンク先にネフィリムを出して墓地送り効果+展開という、このデッキ唯一の展開系コンボの核になります。

 

 

 

使用感

 

さて、たらたらと解説してきましたが、その使用感と結果はどうだったんだって話ですよね。

 

相手はハギカップ(わかんない人は前の記事を読んでね)にて最多勝&最高勝率の記録を持つ“しんた”くんです。

今回彼の【新規採用SR】と【列車】とデュエルしました。

 

vs【SR】×○○

vs【列車】×○○

 

どちらも一戦目に落とすも二戦目三戦目で取り返し、なんとかどちらも勝ち越しました。

 

vs【SR】

一戦目はクリスタルクリアウィング&クリスタルウィング&うらら&墓穴の四妨害食らって負け。

二戦目はミドラメルカバーが立って完封勝ち。

三戦目はバロネス+クリスタルウィングの盤面を魔鍾洞で封殺して、じわじわアドを稼いで勝ち。

 

vs【列車】

一戦目はメルカバーしか立たせられず、グスタフ→リーベのコンボで後攻ワンキルで負け。

二戦目はしんたくんが発動した強金でスペリオルドーラを全て除外する好プレイ(?)もあり、ミドラが封殺して勝ち。

三戦目は事故り気味の手札だったんですが、幽鬼うさぎでワンキルを防いだり、魔鍾洞やセンサー万別で列車の動きをあらゆる方法で止めて、最後はジリ貧になった列車が完全停止した後、モンスターでひたすら殴って勝ちました。

 

ED・ETはなく、サイドチェンジもないので、大会レベルのデュエルではないのですが、少なくともメインデッキのみだったら勝ち越せる、と捉えていいのではないでしょうか。

 

所詮、身内だけでデュエルしてるだけで環境デッキを見据えた構築でないのは確かですが、今までたくさんのテーマとシャドールを混ぜて試行錯誤していましたが、今回使った召喚シャドールは過去一の安定性と突破力があると思います。

過去に恐竜シャドールを使っていたとき「これが最強だな」って思っていたんですが、それに匹敵するくらい強いと思います。

 

 

 

最後に

 

シャドールはあらゆるカードを取り込んで「これはシャドール新規だ」と言い張れる数少ないテーマです。

ちょっと前に出た【D-HERO デストロイフェニックスガイ】を採用した構築があったり、【天獄の王】を採用していたり、【ドラグマ】パーツを採用していたりと、人によって様々なレシピがあって、テンプレというテンプレがないのも魅力だと思います。

シャドールはその人の考え方に応じて形を変えられる白米みたいなテーマなので、僕も飽きずにずっと使ってこれた気がします。

本当に楽しいテーマです。

 

今回のレシピが何かしらの参考になって、誰かのシャドールデッキが活躍することをずっと願っています。

 

それでは。

「フォークある?」「あるよ」

昨日、僕、嫁、僕の両親というメンツで某有名イタリアンレストランにて夕食を食べた。

パスタを頼んだ両親にはフォークを渡し、ミラノ風ドリアを頼んだ僕にはスプーンを渡し、小エビのサラダを取り分け、女子力を遺憾なく発揮する嫁だった。できる女である。

小エビのサラダは、その小エビの関係上スプーンで取り分けていた。なるほど賢い。

先述の通りミラノ風ドリアを注文した僕が渡されたのはスプーンのみで、取り分けられたサラダを食べるにはスプーンだけ。ちと食べにくいか。

「ねえ、フォークある?」と嫁に尋ねる。

「あるよー」

答える嫁。しかし、フォークを渡してもらえることはなく、そのまま嬉々としながらサラダを食べ始めた。

 

え、いや、フォークの有無を訊いたわけじゃ──

 

そんな言葉も笑顔でサラダを頬張る嫁を見ると引っ込んでしまい、仕方なくベジファーストを無視しドリアから食べ始める。

しかし、やはり小エビのサラダを食べたい。そもそもこれも目をキラキラさせた嫁が「ねえ、これ美味しそうじゃない? みんなで食べよう」と注文したシロモノ。しかも横で美味しそうな顔でサラダを頬張っていたら、そりゃ食べたくなるのは当然のこと。

 

「……ねえ、フォークもらっていい?」

「え!? 渡してなかったっけ! ……あ、それでさっきフォークのこと訊いたの!?」

 

気づいていなかった。

 

「いや聞いて! さっき訊かれたときは、スプーンでサラダ取り分けてた私への疑問なのかと思ってて!」

 

言い分はわかる。確かに向こうの立場ならそう思うかもしれない。これは仕方ない。

別に呆れもしないし、怒りもしない。

沸き上がる感情はただひとつ。

 

「そんなことある?w」

と笑う。お互いに。

 

そんな俺たちのやり取りを見て、僕の両親も笑う。

くだらなくて、しょーもないやり取りが、そしてそれに笑えることが。

どうしようもなく幸せだ。

 

 

 

 

耳小さくね?

どれだけ長く一緒にいても、相手のことを100%把握するなんてのは無理だと思っている。

それが家族や友達だとしても。

 

大学生の頃、喫茶店でバイトをしていた。

自家製のコーヒーゼリーを使ったパフェもメニューにラインナップされている店で、僕が働いている時間帯はちょうど期限が切れたコーヒーゼリーを捨て、新しいコーヒーゼリーを作ることが義務付けされていた。

しかし、僕は大のコーヒーゼリー好きであり、タッパーに残る全く使われなかった綺麗なコーヒーゼリーをゴミ箱に落とす行為が本当に辛かった。

その事を当時の彼女(つまり今の嫁)に話したとき、「それはもったいないね」という、普通の反応が返ってきた。なんでそんなに熱くなってるの? 確かにもったいないけども、みたいな感じで。

まあそんなこともあるか、とそのときはあまり何も思わなかった。

そして社会人になり同棲を始めた頃。一緒にスーパーで買い物をしているときに、二人で好きなデザートを買おうということになった。

もちろん僕はコーヒーゼリーをカゴに入れた。

コーヒーゼリー?」と彼女。

「うん。好きだし」

「え、初耳」

「嘘? 言ってなかったっけ?」

記憶を遡る。

確かに言ってはいない……かもしれない。

「えー好きだったの? ……待って! じゃあさ、喫茶店でバイトしてたときコーヒーゼリー捨ててたって言ってたじゃん! あれすっごく辛かったんじゃない!?」

「そうだよ! 拷問だったよ!」

なんてことがあった。

それからは彼女の脳内メモに

 

こいつの好物→コーヒーゼリー

 

が追加され、時々買ってきてくれたりするようになった。そういう気づかい、けっこう嬉しい。

 

こんなこともあった。

ソファで二人並んでボーッとしていたとき、ふと彼女の横顔を堪能してやろうと横を向いたとき、気づいた。

「耳、小さくね?」

そして彼女の耳たぶをふにふにする。

「そんなことないよ」と彼女。

「いや、小さいって」

「えー」

どうやら自覚はないらしい。

しかし鏡を見て「あー小さいかも」と思うようになり、彼女のお母さん(僕のお義母さん)に「私耳小さい?」と尋ねて「小さいよ」と返される。

どうやら小さいらしい、と自覚し、ハッと気づく。

「……どおりで耳にかけた髪がすぐに落ちてくるわけだ(迫真)」

それ以来、耳を畳んで「餃子ー」ってやるときも「“小さい”餃子ー」ってわざわざ言うようになって、一芸を得た。

 

とまあ、パートナーの新発見を僕たちは楽しんでいた。そしてきっと今後も楽しんでいくだろう。

 

どんなに相手のことを好きでいても、どんなに相手のことをよく見ても、どんなに相手と一緒にいても、新たな発見がたくさんある。

よく、社内の女性にパートナーと円満に過ごすためにはどうすればいいかと相談を受けるのだが、その人たちは決まって、

“相手のことを全部わからなきゃいけない”

みたいな謎の使命感に駆られている人が多い。

そんな人に返す。

「好きな人であっても、いくら籍を入れても、結局は他人じゃないですか。むしろこれから見つかることへの楽しさを見出だすことが大事だと思うんです」

と。

 

例えば、ホクロの場所とかでもいい。好きな音楽でもいい。

それが共有されて、今度は二人で楽しむようになって、自分だけの楽しみだったのが二人の楽しみになる。

そういう時間が、円満の秘訣に繋がる。

そう思っている。
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こんな風に、二人でボウル一杯のコーヒーゼリーを作って食べる夜は、とても楽しかったから。

おかわりしてもいいよ

Phill Collinsの「one more night」という曲をご存じだろうか。

One More Night

One More Night

あ、これ聴いたことある、という人は多いと思う。有名な曲だ。ちなみに僕の父が車内でよく流していた。それもかなり小さいときから。

 

幼かった僕は“one more”という英語が“もう一度”の意味だというのは理解していたが、この“night”がなぜが“rice”に聴こえていた。つまり僕の中では“one more rice”であり、この曲はおかわりのことを歌っているものだと勘違いしていた。

やけにお洒落なおかわりである。

 

 

 

この“おかわり”だが、僕は苦手である。

たい焼きを買って食べたあと、まだ少し物足りないと感じてもう一匹買って食べ進めると、(あ、やばい。もうお腹一杯だ)となることが何回もある。

ご飯おかわり自由の家系ラーメン屋で、ご飯をスープでおじや風にして食べれば何杯でもいけるぜと高をくくって失敗したことが何度もある。

ナン食べ放題のインドカレー屋ではナン二枚目の終盤で腹が悲鳴をあげることは何回もあった。

つまり、胃と会話することが壊滅的に下手なのである。加えて、なんとかなるだろうという根拠のない自信が助長し、死のロードへ誘われるのである。

 

そんな性分の自分であるから、流石に学習した。極力自重するようにした。腹八分目に医者いらず、と昔の人が言っていたんだから間違いない。

そこまでしたって腹八分目のつもりが満腹になるときさえあるのだ。調子には乗らない方がいいんだ、僕は。

それに、キャパオーバーのせいで美味しく頂けないのは食べられる飯の方にも失礼だ。

 

しかしある日の晩御飯。

有名な精肉店の美味しい馬刺、そして彼女がその場で揚げた天ぷらというラインナップを美味しいウィスキーをお供に頂いた。至福、至高のラインナップにアルコールは進む。

カウンターキッチンの家にしてよかった。料理をしている彼女と会話しながら酒が飲める。うまいに決まってる。

「楽しそうで何より」と、良い身分の僕を許してくれる彼女をゲットできた僕は世界一幸せな男に違いない。

もはや自分の状況にすら酔い始め、普段よりハイペースで進む酒。

腹のキャパは問題なかったが、普通に二日酔いになるのは当然だった。

 

そしてその翌日、彼女と行きつけの喫茶店でコーヒーを頼む。

酒明けの日に味噌汁やコーヒーを欲するのは、アルコールの利尿作用による脱水状態から来る。

運ばれてきたコーヒーを飲み、あーうまい、と漏らす。

元々うまいコーヒーも、今日は格別にうまい。

あっという間に飲み干してしまった僕だが、不意にやってしまったと後悔する。

 

ここの店のコーヒーは元々うまい。それもかなり。

そのコーヒーを飲む際、一口一口丁寧に飲むようにしている。ずっと飲んでいたいけれど、飲んでいたら終わってしまう。ならば、その全てを楽しまなきゃ損だ。だから口に含んでから喉を通し胃に至るまでの全てを感じるようにして飲む。それくらいしなきゃ失礼なくらいうまいのだ、このコーヒーは。

しかし、喉の乾きがコーヒーを楽しむことを凌駕し、早々に終わらせてしまった。

そう。要はもったいない飲み方をしたのだ。

バカだ。なんてバカなことをしてしまったんだ。

 

しかも一緒に頼んだシフォンケーキやピスタチオや生チョコまである。

おいおい、こいつらを水と一緒に食べるのか。

でも、コーヒー二杯目だぞ。それは許されるのか?

また美味しく飲めないなんてことになったらどうするんだ。今回は罪が重いぞ。お気に入りのコーヒーを自分自身で不味くするのは──

 

「おかわりしてもいいよ」彼女が言った。

「へ?」アホみたいな声が出る。

「飲みたいんでしょ? おかわりしてもいいよ」

「いやでも」

「なに」

「二杯目だし」

「大丈夫。二杯目も美味しいから」

「絶対?」

「絶対」

 

運ばれてくる二杯目のコーヒー。

一口、飲む。

あ、うまい。

ふと彼女を見る。

「よかったね」

彼女も微笑みながらカップを傾ける。

 

 

 

僕はおかわりは苦手だし、今後死ぬまで下手なままだと思う。

でも、下手でよかったと思う。

 

僕が彼女を惚れ直すことになったのだから。